中通島(新上五島町)縦断 1日目

 2010.8.21

2日目 ツーリングindex 禄太郎庵top
 長崎の五島列島は「五島」と言いながら主な島が七つあります。北から宇久島、小値賀島、中通島、若松島、奈留島、久賀島、福江島です。私自身の解釈では北の二島を上五島、中通島から南を五島と呼ぶものだと思っているのですが、Wikipediaでの五島列島は中通島〜福江島の五島となっているので、間違いではなかったようです。ただ、福江島周辺を下五島、中通島周辺を上五島と呼ぶ場合(九州商船HP)もあり、はっきりとした決まり事はないようです。

 地名としての「上五島」は中通島に(2004年まで)あった5つの町(新魚目、上五島、有川、奈良尾、若松)のひとつで、現在は小値賀島まで含めて「新上五島町」となっています。旧上五島町が全てを吸収するような感じが嫌だったのかどうかはわかりませんが、何で「新」なんて付けたんでしょうかね。加勢大周を思い出してしまいます。

 ちなみに現在は北端の宇久島は佐世保市に、南の三島(福江島、久賀島、奈留島)は五島市に属しています。このあたりちょっと不思議な感じでもあります。

 福岡で「五島に行ってきたよ」なんて話があったら、たいていの場合それは「福江島」に行ってきたという話です。「いや、上五島の方です」と言われて「宇久ですか?小値賀ですか?」なんて返したら出身者か相当な通だと思われます。ちなみに私は宇久島出身の友人がおり、以前3年間にわたり夏休みの数日間お世話になったことがあるため、ちょっと五島にはうるさいつもりの輩になってしまったというわけです。


 五島列島では宇久島の他に最南端でありシンボル的存在である福江島に行ったことがあります。中央にある中通島は、面積では福江島に次ぐ2番目でありながら南北に細長く、バイクで渡ったら走り甲斐がありそうなのでいずれ行こうとずっと思っていました。

 TDMを手放しDINKのみとなったので、いよいよ実行に移そうと計画を立てていたところ、ラジオで五島行き格安プランのことが紹介されていました。

 往復フェリーと1泊2食で9000円〜!?。これはお得ですが、2名以上での申し込みが条件となります。

 当初の計画は、博多港を深夜に出るフェリーに乗り、明朝6時に青方港着。1日バイクで走り回り、16:35発のフェリーで佐世保へ戻るというものでした。19時過ぎに佐世保をスタートして下道で福岡へ戻るのが最大の試練になることでしょう。

 また、私のイメージとしては9月か10月くらいにソロ・ツーリングというものだったのですが、ふと気付くとカミさんが相当乗り気になっていたのであります。離島ツーリングと言えば、4年前の対馬の悪夢が蘇ってきます。またもやタンデムシートで眠りまくられるのではないか、仮に島では大丈夫だとしても、佐世保からの帰路では絶対に寝てしまうに違いない、それを考え始めると、このセットプランに乗っかってしまう方が無難ではないかと思ったわけです。
  セットプラン
(現地1泊)
博多発フェリーの場合
(船中1泊)
フェリー料金(2等) ¥11500 × 2 ¥7210 × 2
フェリー料金(原付) ¥2080
フェリー料金(2等)帰路 ¥3630 × 2
フェリー料金(原付)帰路 ¥3510
宿泊費(2食付き)
レンタカー ¥5000
高速 ¥500 × 2
合計 ¥29000 ¥27270

 料金的には大差ありませんが、現地で1泊できるというのはずいぶんゆとりを感じられますし、宿での食事も楽しみです。最大の利点はカミさんが寝てしまっても車なので何てことないということです。また、真夏なのでエアコン付きの車じゃないと途中で死んでしまうかもしれませんし。



 佐世保発のフェリーの時刻は13:45。念のため13時くらいに到着できるよう、9:30に出発します。
 R263を南下し、佐賀大和ICから長崎道へ。早めの昼食のために川登SAに立ち寄ります。
 ここのレストランに最近佐賀名物に無理矢理仕立て上げられている感のある「シシリアンライス」があったので、初挑戦してみました。

 これが意外にも美味い!。特に夏場はさっぱりと頂けていい感じです。トルコライスは重量級ですが、これは軽めなので中年でもいけます。三瀬周辺でもシシリアンライスを出している店がいくつかあるので、そちらにも行ってみたいと思いました。
 心配していた西九州道の渋滞は全くなく、順調に佐世保まで辿り着くことができました。しかし、何度走ってもこの西九州道の料金所はなんでこんなにちょこちょこあるんだろって思います。

 時間にゆとりがあったので、海上自衛隊佐世保史料館(セイルタワー)を駆け足でひとまわり。
 今回のセットプランでは港の駐車場の利用料が無料になります。鯨瀬のターミナルまで少々歩かねばなりませんが。

 有川行きのフェリー「なみじ」です。
 乗船客は思ったより少なく、1区画(八畳くらい)に1家族という感じでかなりゆったりです。

 高校野球の決勝を見ながらの船旅です。

 ちょっと船内をぐるりとまわって帰ってきたら、興南打線の爆発が始まったところでした。
 九州本土から40〜50kmくらい離れているため、見渡す限り海という景色を久々に見ることができました。

 海上は非常に穏やかで、船のゆれは全くと言っていいくらい感じられません。


 有川まで残り1時間を切ったあたりから退屈の限界を迎えたのか、クソガキ子供たちが騒ぎ・走りまくりを始めました。3家族のうち一家族はとってもおりこうさんだったんですが、あとの2家族の親、こら!野放しにすな!。

 ちなみに帰りのフェリーでも残り1時間を切ったあたりから、一部の子供たちが走り回り始めました。最近放し飼いが一段と多くなったもんです。
 約2時間半で有川港へ。山の上には発電用風車が並んでいます。
 とっても近代的なフェリー・ターミナルは佐世保港よりはるかに立派です。佐世保港での乗船用階段は係員さん2人がかりで人力移動させて船に固定させていましたが、有川港では写真左の連絡通路が船に取り付いて、直接ターミナルまで歩いていけます。
 ここも今年の龍馬ブームに乗っかっているようです。一体どんな「ゆかり」があるんでしょうか。間もなく明らかになります。

 予約していたレンタカーはこのターミナル内で手続きができ、ターミナルの真ん前に車が用意されています。24時間レンタルで明日(日曜日)返却なんですが、島内のガソリンスタンドが休業らしく、満タン返しはなし。燃費13km/L、\170/Lでガソリン代が計算されます(軽自動車の場合)。
 また、福江にもあるようですが、電気自動車のレンタカーも数多くありました。エアコンガンガン利かせて島の南端から北端まで走る予定なので、今回はガソリン車を選択しました。
 すでに16:30を過ぎていますが、初日は有川より東側エリアを押さえておくことにします。

 真っ赤な頭ヶ島大橋を渡って頭ヶ島へ。右奥の崖状にある上五島空港へ向かいます。
 2006年から使われていないこの空港ですが、ちゃんと駐車場まで来ることができました。
 島内での旅の相棒はスズキ・アルトです。

 建物入り口は施錠されていて中には入れません。入り口ドアに「株式会社雲仙 教育訓練室」と書かれた貼り紙がありました。待合所だったと思われるところにベニヤ板で仕切られた小さな教室が二つありました。何の訓練をするんでしょうか。
 展望デッキと思われるベランダ状のところへは上がれます。滑走路自体はきれいに保たれているように見えました。たまには臨時便とか、個人所有機とかが飛んでくることがあるんでしょうか。一応職員とおぼしき人がいるようでしたが。
 次は石造りの頭ヶ島教会へ。

 国の重要文化財に指定されているそうです。私らを含めて観光客が3組来ていました。
 すぐ近くにあるキリシタン墓地です。墓石の上には十字架が。当たり前ですが、お盆とか関係ないんでしょうね。
 中通島へ戻り、「坂本龍馬ゆかりの地」というところへ。写真ではこんなですが、龍馬ブームのためかここは私らを含めて観光客が4組も来ていました(もうすぐ日没というのに)。

 右の石碑は昭和の終わりに建てられたものですが、左の銅像?は(恐らく)ブームに乗っかろうと今年建てられたものです。
 さて、坂本龍馬とこの地にどんなゆかりがあるかと言うと・・・


 亀山社中所有の船が暴風雨に遭いこの近くで転覆し、乗員のほとんどが死亡したという事故があったそうです。知らせを聞いた龍馬はこの地を訪れ、仲間の死を悼んだということです。
 龍馬が土地の人に託した慰霊碑が今もあるそうです。
 短いですが、初日のルートです
 初日の観光を終えてホテルへ。この猛暑での疲れがたまっているのか、夕食時の生ビール1杯でへろへろになってしまい、ぐっすりと眠ることができました。

 写真は省きましたが、食事は豪華でしたよ。名物のクジラなんかも出ましたし、刺身も塩焼きもフライもありの魚づくしでした。いつものソロ・ツーリングの時とは大違いでした。
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