瀬戸内の島々を巡る 〜 とびしま海道編 1日目その1

 2010.11.20

蒲刈島 豊島 大崎下島 
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 本来は飛び石連休であるはずの11月の第4週目ですが、私の職場はなぜか間の22日が休日設定になっています。今まで一度もこんなことなかったんですが、なんででしょう?。以前より盆や正月の休みが短くなった分の補充なのかどうかはわかりませんが、盆休みが1日短くなって4連休が発生するならこんなにありがたいことはありません。
 また、これまでならすでに寒いこの時期のお出かけは、気温が上がってから出かけて寒くなる前に帰るという近場限定でした。しかし、今は遠出するのはクルマです。こんな時期でも早い出発で遠くまで出かけられます。

 今回の目的地は、以前からずっと候補地であった呉&江田島での海上自衛隊関連の見学と、NHKの「気ままに寄り道バイク旅〜瀬戸内編」で見たとびしま海道を組み合わせることにしました。
 はりきって4:30に起床。半分ボーッとしたままラジオをつけて朝ご飯を食べているとラジオから八神純子の曲が流れてくるではありませんか。しかも「みずいろの雨」でも「ポーラースター」でもなく、「夜間飛行」ですぞ。早朝から渋すぎる選曲です。起きた直後に強烈な一撃を受けてしまい、完全に八神純子モードになってしまいました。出発前に八神純子のベスト盤をCDケースに追加したのは言うまでもありません。

 6:00に出発。福岡ICから九州道を北上します。ミラで関門橋を渡るのは名古屋から乗ってきたとき以来です。
 名古屋以来と言えば、バイク(TDM)の代役として乗り始めたミラですが、カミさん抜きの一人で遠出するのは名古屋帰り以来です。カミさんとすれば、クルマの方がバイクよりも気楽に付いてこられるんでしょう。しかし、さすがに6時出発となれば話は別です。

 今回が今年のラスト遠出になるでしょうから、今年の泊まりでの一人旅は、TDM、DINK、ミラで1回ずつということになります。
 当たり前ですが、クルマなので寒さなんてまるで感じません。しかし、バイクの時でも一番厳しさを感じていた美祢あたりにさしかかると、窓ガラスが曇ってきます。外気温計を見ると5.9℃です。バイク時代は「ううっ、寒い。なんて辛さなんだ。なんでこんな中俺はバイクで走ってるんだ?」みたいな自問自答をしながらの修行に近い状態でしたが、今日はヒーターでぬくぬくの車内で落語聞いてへらへらしながら移動できるんですから夢のようですよ。こんなことでいいんでしょうか、とちょっと心配になるくらいです。快適さに甘んじてばかりいて、ダメ人間になってしまいそうです。
 福岡ICのあたりから、毎週土曜日に聞いているKBCラジオ「土曜の朝は玲子におまかせ」を聞きながらのドライブです。北九州エリアに入ったら電波が弱くなったので北九州局に切り替えます。山口エリアに入ってもかなりの間聞くことができました。いよいよ電波が届かなくなったところで、満を持して志の輔さんの落語に切り替えます(結局八神純子は2日目に)。

 何となく佐波川SAで休憩かな、と思っていましたが、落語の途中なのでパス。次の下松SAでも終わらずに玖珂PAまで来てしまいました。クルマと落語の組み合わせは休憩の回数が確実に減ります。バイクだったら広島まで行くのに少なくとも2回、通常は3回くらい休憩するはずですから。

 クルマでの移動ですが、やはり外気温はまだ低く、飲み物はHOTを選択しました。志の輔落語のCDを入れ替え、JEFF BECKのMDをセットして出発です。
 広島呉道路へ導こうとするナビを振り切り、山陽道を西条ICまで走り、R375、県334、県34、R185とつないで安芸灘大橋へ。もう11時を過ぎています。さすがに広島は遠い。

 この安芸灘大橋の通行料は550円、普通車だったら700円もします。ぼったくり感あふれる料金設定ですが、この先の橋は全て無料なので、たった1カ所のこの料金所でまとめて料金を払っていると考えたら妥当どころか安いくらいです。私は岡村島まで7つの橋を渡りますんで、十分に元は取れる感じはします。
 とびしま海道エリアへ突入です。まずは下蒲刈島へ。
 橋を渡ってすぐ左側に白崎園という公園があります。とてもきれいに整備されていますが、橋の全体を眺めるなら・・・
 坂を下りきったところから左に折れて天神鼻のあたりからがいいです。
 下蒲刈島はさらっと通過して、蒲刈大橋で上蒲刈島へ。

 渡ってすぐのところに「であいの館」という道の駅的な施設がありますが、帰りに寄ることにして橋の写真だけを撮影したら先へ進みます。
 上蒲刈島では南岸ルートを東へ。

 途中にある「原トンネル」です。

 映画「海猿」で大輔と環菜がトンネルに入ったバスの中でのキスシーンがあるんですが、そのロケ地がここ。BGMがジャーニーのOPEN ARMSで、とても印象に残るシーンです。

 でも、トンネル自体はいたって普通。
 上蒲刈島の見所は復路に立ち寄ることにして、大崎下島でのお好み焼きに向けてまっしぐらです。

 豊島大橋を渡って豊島へと渡ります。
 豊島大橋はとびしま海道では今のところ最後に架かった橋で、開通は2年前の平成20年11月です。

 それはそうと、とびしま海道ではチャリストをたくさん見かけます。ツーリングライダーもちょこっとは目にしましたが、その何倍もの数です。それ以外にもこの日は尾道からのフェリー&レンタサイクルのイベントがあっていたようで、この先の大崎下島あたりでは普通のママチャリストも多く見られました。
 豊島でも南岸ルートを選択。

 最東端の豊浜大橋に近づいたあたりで、見覚えのある風景が目に留まりました。「気ままに寄り道バイク旅」でおじさんたちがずらりと並んで座っていたベンチです。
 あの東屋のようなところで、清水さんと国井さんがすぐ先の生協で買ったお弁当を食べていました。

 それもいいんですが、今日はやっぱりお好み焼きでいきましょう。
 豊浜大橋で大崎下島へと渡ります。
 大崎下島から見た豊浜大橋。

 大崎下島では北岸ルートをたどります。途中にある久比という集落の裏道沿いに目指すお好み焼き店である「雲雀座(またの名を明地商店)」があります。
 意外にもあっさりと発見することができました。

 モニター上で見てはいましたが、美空ひばりの絵がずらりと飾られています。強烈です。
 店内はどの壁を見ても美空ひばりだらけ。

 店内をきょろきょろしていると、ドアの向こうからおばちゃんが出てきて「何焼きましょうか?」。そば入りシングルを注文するとおじちゃんが出てきて「これ全部私が書いた絵です。それではこちらへどうぞ」
 案内されたのは隣にあるアトリエ?「雲雀画廊」です。
 この中で、8Bの鉛筆と消しゴムとティッシュを使ってどのように描いていくかという説明や、美空ひばりのファンクラブ会報に掲載されたこと、現在制作中の最新作などの説明を受け、訪問者ノートへの記入を頼まれます。

 ここが取り上げられているブログ記事を見ると、多くの人が同じような流れで接客?を受けているようです。私の後に来ていた女性客も同様でした。と言うより、女性客が来たおかげで解放されたとも言えますが。
 店に戻るとちょうど焼き上がるタイミングだったようで、おばちゃんから「ちょうど空いているから鉄板で食べませんか」と声をかけられました。
 私の後におじちゃんからあれこれ解説をされていた女性はなかなか解放されず、焼き上がりのタイミングを見ておばちゃんが「もう、焼けるよ」と呼びに言ってました。

 こちらの男性とおばちゃんの話では、将来的にも大三島まで橋がつながることはなさそうだ、という話でした。それでもずいぶん便利になったそうです。
 その後、おじちゃん、おばちゃん、(写真の)地元の男性、尾道からフェリー&レンタサイクルで来たいた女性とあれこれおしゃべりをしながら、久々に鉄板からコテで直接お好み焼きを直接頂きました。そば入りシングル400円也。
 やっぱりお好み焼きは鉄板から直接食べるのが美味いです。


 美味しいお好み焼きと楽しいおしゃべりに大満足した後は、橋で渡れる最東端の岡村島へと向かいます。
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