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四階楼は山口県熊毛郡上関町にあります。明治12年に建設された木造四階建ての廻船問屋の店舗兼供応用建物です。平成3年(1991)まで旅館「四海荘」として営業され、その後上関町所有となり、平成10年からの保存修復工事を経て、平成17年暮れに国の重要文化財となりました。

Wikipedia「四階楼」
入り口横の案内板


入り口で来館者リストに記名しましたが、3連休初日の昼ごろで、この日4組目でした。前3組は山口県東部の方ばかりでした。見学は無料ですが、管理の方が案内もしてくれますし、保存のためにもいくらかの入館料をとってもいいのではないかと思いました。
4階外壁角の龍の鏝絵。向かって右が昇り龍で、左が下り龍になっています。

四隅の柱は1階から4階までの通し柱で、長さが10mあるそうです。
2階と3階の間にある牡丹の鏝絵。このあたりは中国文化の影響のようですね。

それでは建物内部へ入っていきましょう。
1階の間取り図です。事務所として使われていました。


以下、見学した際に現地で説明をして頂いた内容を、帰宅後にその記憶を元に記載しておりますので、全ての内容が正確とは言えません。その辺はご了承下さい。
8畳から入り口側(6畳)方面。各階ともそうですが、天井高はかなり低いです。

とにかくとてもきれいに修復してあります。修復前は相当傷んでいたようで、柱はシロアリの被害でぼろぼろだったそうです。

写真右上の(半分しか写ってませんが)欄間は片方が海(女性)、片方が山(男性)で、陰と陽の対になっています。
入り口脇にある菊水紋の鏝絵。
入り口の反対側にあるぬれ縁。
トイレ。
二階へ上がる階段。
上から見たところ。
2階の間取り図。

商談と宿泊に使われていたそうです。
道路側の四畳半二間。

天井には土佐和紙が使われているとのこと。

畳の上に座ると、ちょうど目の前の海とその向こうの山がきれいに見られます。
裏手の四畳半。
2階にもトイレがあります。
2階から4階までは螺旋階段です。中心の柱は八角形です。
3階の間取り図です。

大事な商談や接待に使われていたとのことです。
6畳の壁には唐獅子牡丹の鏝絵。こちらの獅子も左が陰(女性)、右が陽(男性)で対になっています。
四畳半側。
天井の四隅には椿の彫刻があります。
茶室。
反対側の茶室。
4階の間取り図です。

3階で大きな商談がまとまるとここで宴会という流れだったようです。急な階段で4階まで料理などを運ぶのは、相当大変だったことでしょう。
4階は柱なしの18畳ひと間です。中央部分がやや下がっています。
窓ガラスは全てステンドグラスが入っています。全階の中では一番洋風な階ですが、それでも畳敷きの和室です。
階段のすぐ隣の窓の、上段右端と中段右端の2枚のみがオリジナルのままなんだそうです。他は全て複製かというと、そうでもなく、スペアとして保管されていた物がかなりあって、それで補充されたらしいです。
天井には鳳凰の装飾があります。

団体客が来た場合は、天井の鳳凰を見たり撮影したりするために中央部分に人が集まり過ぎると、床が耐えられない恐れがあるので、気をつけなければならないそうです。
中央部分にシャンデリアを吊すためのフックが仕込まれています。


四階楼はその外見はさておき、1〜3階は古い日本家屋そのものという感じですが、4階は明らかに異空間です。初めて最上階に上がった人は感激すること請け合いでしょう。



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