リビングのシアター化と使用機材 2004年3月

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きっかけ

 元々,映画はそんなに見る方ではありませんでした。映画館はマナーの悪い客が増えてから嫌になり,足が遠のくようになりました。家では年に数本レンタルで見る程度と,テレビ放送で「これ!」というのがあったら見る程度で,合わせても年間10本くらいでした。ただ,サラウンドに関しては,展示会で体験して以来,非常に興味を持っていました。
 

AVアンプ導入

 マルチチャンネル再生をするためには,AVアンプとスピーカー,サブウーハーが必要です。ジャンク&中古の寄せ集めですが,どうにか一通り揃いました。。

DENON AVC-1500

2002.10月電源の入らない状態のジャンク品を購入。こういう故障は,修理には手こずる場合がありますが,致命的な故障ではない場合が多いのと,アンプの回路に詳しい先輩がいることで,まぁ大丈夫だろうと落札したわけです。運良く電源回路のプロテクタが切れていただけだったので,1時間足らずで修理完了。DTSデコーダーまで搭載しているアンプなので,実にラッキーでした。
落札額・送料・補修部品代込みで7000円程度。
ダイヤトーン P−610&自作エンクロージャー&もらいものツイーター

元々オーディオ再生用でしたが、見た目のインパクト重視でリビング用にしました。いい音出しますが、大きすぎるのが欠点。
DENON SC-V11

センターSPは専用機ではありませんが,見た目がセンターSPらしいのと,程良い大きさということで決定。片ch分は友人宅のセンターSPとなっています。2本4000円だったので,1本分2000円。
DENON SC-V707

程度のいい中古品を入手。ペア7000円。
2008年くらいまでリアスピーカーとして使っていました。
小型なのにずっしりと重く、エンクロージャー内部にウーハーユニットがもうひとつ背中合わせに入っているPPDD方式です。フロントとしても十分使えそうな雰囲気ですが、高音がダメでこもった感じに聞こえます。アンプ次第で変わるかもしれませんが。
YAMAHA YST-SW40

知人が「使わない」ということで,3000円で譲ってもらいました。スピーカースタンドにしている箱にジャストフィット!。セッティング的にはこういう置き方はよろしくないとは思いますが,特にとんでもない鳴り方をしているわけではないので,いいでしょう。
ここまでが最初のラインナップです。その後センターSP以外が以下の通りにじわりじわりと変更していくのでありました。
DENON AVC-1590

デジタル放送の5.1chサラウンド(AAC)ってどんなもんかなぁ、と思っているタイミングで知人から電源の入らないジャンクを頂ける運びとなりました。1500より重症だったため、修理はそれなりに大変でした。
(7chのうちのひとつが死んでおりまして、抵抗が二つ燃えておりました。その影響でパターンまで損傷。)
上の1500と比べるとAACの他にDTS NEO6やドルビー・プロロジックUなどにも対応できるようになってはいますが、使う機会は皆無と思われます。(後日追記 意外と使いました)
DENON AVC-A11SR

リビングでCDを聴く機会が増え、ちょっと音にこだわってみたくなり、かなり上位機種へと変更してみました(2012年暮れ)。2ch再生のクオリティがぐっと良くなりました。1590より2年ほど前の製品ですが、対応フォーマットは変わりません。

詳細ブログ記事はこちら
DENON ARC-7L

重さ68kgで17.5万円もする超弩級のAVラック。そんなもん買うわけありませんが、ある事情から我が家で引き取ることになりました。とにかく立派ですし、計8つあるキャスターのおかげで重量のわりに移動がスムーズなので、配線変更や掃除が楽です。
DENON SC-M31

D-M31というコンポシリーズのスピーカー。見た目は立派ですが、持ってみると軽くてチープな感じです。反面、音はなかなかバランス良く、2008〜2012年までフロントスピーカーとして活躍してくれました。下の方にあるSC-V707よりはいいと感じました。
DYNAUDIO DM2/6

AVC-A11SRへの変更で、リビングの音環境ががらりと良くなってしまったため、オーディオ的なきらびやかな高域を求め、以前視聴させてもらった吉田苑へ15年ぶりくらいに行きました。音を聴いたらあっという間に購入を決めてしまいました。2012年12月に購入。

購入時のブログ記事
DENON SC-C33

センター用なのに声が聞き取りづらいのでお蔵入りになってます。メーカーサイトでは「明瞭なセリフを再現する」と謳っているんですが。
DENON SC-A11R

高さ17cmくらいの小さなスピーカーです。2008年くらいからこれを背面部へ壁掛けにして常設にしました。リアなので、音質より手軽さ重視と割り切りました。
DENON DSW-11

AVラックを幅広のものに変更したため、スリムなタイプのSWへと変更。小さいながら役目は十分に果たしてくれます。

 これにて,5.1chサラウンドの再生ができるようになりました。中古&ジャンクでばらばらに揃えて,合計19,000円です。この他にフロント用SPとDVDプレイヤーが必要です。これらはすでにあるものを利用しています。最近では各メーカーから,ホームシアターセットというパッケージ商品が出ています。6ch分のSPとAVアンプ・DVDプレイヤーがセットになっているもので,19,800円で売られることもあるそうです。

 音だけは,見事に「映画館」風になりました。アクションもの・SFものでは効果絶大です。映画は5.1chの音声が収録されているDVDでしか見なくなりました。2ch音声のビデオを疑似サラウンドで再生しても,後ろのSPは鳴りますが,迫力が全然違いますから。ただ,ラブ・ロマンスのようなしっとり系の映画には,ほとんど必要性を感じません。メル・ギブソン主演の「サイン」を見たときはそんな感じでした。
 これで,十分満足していたのですが・・・。
 

大画面で見たい

 職場が移転し,私の隣の席に映画好きの先輩が来ました。この人は自宅にバリバリのホームシアターを構えている人です。目が肥えているため,テレビの放送やDVDの映像で「シャープさが甘い」とか「色のバランスが悪い」とかにすぐに気付きます(職場の普通のテレビで)。最初は「はぁ?」と思っていましたが,見るポイント(「赤い部分がにじんでいる」とか「明暗の差がはっきりしているところの境目がぼやけている」など)を教えてもらっているうちにだんだんとわかるようになってきました。
 ちょうどその頃,自宅のケーブルテレビを解約しました。地上波放送もケーブル経由で見ていたため,普通のテレビアンテナを設置しなければ,放送が見られなくなります。アンテナを設置して見てみると,その画像のクリアなことに驚きました。ケーブル経由の画像がひどかったのに慣れてしまっていたからです。わが家のテレビはプログレッシブ対応だったので,なおさら顕著にその差が出たのでしょう。
 そんなこともあって,それまであまり関心がなかった「画質」というものに,関心を持つようになってきました。


 そんなある日,テレビで放送された「ロード・オブ・ザ・リング」を見て,思いました。すごくきれいで壮大な風景が出ているのに,テレビでは何となくしかわからないので,もったいない,と。大画面で見たら,すごいんだろうなぁ,と。
 

プロジェクター導入へ

 それまで関心がなかったこともあって,プロジェクターに関する知識はほとんどありませんでした。ネットで色々と調べたり,オークションで相場を調べたりしました。明るさの単位は「ルーメン」というのはこのとき初めて知りました。
 で,調べてみると,プロジェクターはPCと同じで,新しいもの程小型・高性能であることがわかりました。中古を安く入手することもできるようですが,明るさが足りなかったり,ファンの音が大きかったり,設置場所の幅が少なかったり,大きく重かったりなどの短所を伴うことが多くなります。さらに,古くなるとランプの寿命が近づいていたり,液晶が痛んで「ドット抜け」という現象が出てきたりすることもあります。結構リスクが大きそうです。オークションでの相場は,許せる最低限レベルで5万円前後,新品だと12万円〜(旧型在庫など)という感じです。時々,小型で軽量・非常に明るいものが7〜8万円で出てきます。えらく安いなぁと思っていたら,いわゆる「データ・プロジェクター」という,会議・プレゼン用のものです。持ち運びが前提ですから,2キロ強の重さですし,明るさも1500ルーメンなど平気であります(1000あれば十分に明るいタイプ)。でも,ファンの音が大きかったり,微妙な色の出方が苦手だったりするようなので,先輩のアドバイスもあり,見送ることにしました。

 色々と考えてみても,いいグレード・新しいタイプほど高性能で高いわけで,自分にどれだけの機能が必要なのかが絞り切れません。まずはどこに設置し,どこに映すか,これを決定しないと先には進めないことがよぉーくわかりました。
 

設置場所&投影場所の検討

 雑誌やネットで色んな方のホームシアターを見ていると,完全に映画専用室のようにしているようなお大尽な方は別として,普通のリビングの場合,スクリーンの位置とテレビの位置が違うことが多いのです。ソファに座って正面がスクリーンで,テレビは右側,という感じです。テレビも映画もソファに座ってゆったりと見たい私は,テレビの後方の壁を利用することを大前提に考えを進めることにしました。壁またはテレビの前にスクリーンを設置するという手もあるのですが,映画を見る前の準備は最小限にしたいので,スクリーンは見送り。

 正面にあった掛け時計を窓側に移動。以前,テレビ台は高さが120cmあったので,メタルラックを組み替え,高さを50cmに改造。それに伴い,フロントSPのツイーターも外しました。ずいぶんと重心が下がった印象です。
 これにて,投影できる壁の幅は約180cm。画像サイズは約80インチ。センターSPは右におろしていますが,普段はテレビの上に設置。
リアSPは映画のときだけ,このように配置。普段は2つともPC机の上。ソファの後方には壁も棚もなく,プロジェクターを置くのにふさわしい場所が見あたりません。PC机の上の棚(空気清浄機がある部分かその下に天吊り)に設置したいのですが,スクリーン(壁)までの距離がありすぎて,画面が収まりません。

 
 80インチの画面を映すのに必要な距離は大体2.5m〜3.0mくらい。そうなると,テーブルの手前からソファの背もたれの間にプロジェクターを設置しなければなりません。テーブルとソファの間に台を置き,その上に設置すると,仰角がありすぎて好ましくない上に,すぐ目の前にプロジェクターというのもちょっと・・・。画面の位置が高いので,プロジェクターも高い位置に設置するのが好ましいわけです。窓の上(カーテンレールの上)に棚を設置するか(斜めの投影になるので,レンズシフト搭載機でないとだめ),天吊りか。いずれも大規模作業となるので気が進みません。理想はソファの後ろに1mちょっとの棚があればいいのですが・・・。
ひらめいた!

 「きたぁー!」と,頭に浮かんだのは,カメラの三脚でした。一眼レフを使わなくなってから,眠り続けていたのが押入にあったはず。高さは最高で125cm。折り畳めばコンパクト,設置もワンタッチ,言うことなし!。のはずだが。
 

プロジェクターの購入 (2004年3月)

 三脚作戦でいけるなら,設置位置は自由になるので,正面(画面の中心部)から投影できます。これならレンズシフト機能がないちょっと前のタイプでもOKです。そんなとき,ちょうどオークションに出品されていたのが,エプソンのELP-30でした。知らなかった機種なので,ノーマークでしたが,なかなか良さそうです。2.9sという重量なら三脚スタンドでも支えられそうですし,A4サイズだし,800ルーメンというのも合格点でしょう。運良く気付いたのですが,1年前にDVDレコーダーを買うための参考に買った「Hivi」に「初めてのプロジェクター購入」という特集記事がありました。1年前は興味がなく,ちらりとも見ていませんでしたが,今回大変参考になりました。このELP-30は1年前にはギリギリ現行商品だったようです。この機種の相場はわかりませんでしたが,60,000円で見事落札!。わりといい線だったようです。

仕上げは三脚スタンド
 ベニヤ板に取り付け台を固定。こうすれば,ワンタッチで着脱可能。プロジェクターの3kgの代わりに鉄アレーでテスト。ややふらふらするものの,強度的には問題なさそう。

 
 プロジェクターを乗せた様子。一番高くすると不安定なので,110cm程度の高さにしました。頭の後方やや上にきますが,35dbというファンノイズは,聞こえるものの,邪魔にはなりません。


翌2005年にプロジェクターは天吊りになりました
感動のホームシアター完成!
 16:9のワイド画面を映すと,ぴったりです。4:3だと上に少しはみ出します。上下の台形補正も必要なく,言うことありません。画面サイズは80インチ程度です。

 その後,出窓・画面横のドア・キッチンの窓に遮光カーテンを設置したので(3カ所分4枚で1960円!&100円ショップの突っ張り棒),昼間でもOKとなりました。この写真は昼間に撮影したものです。
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