勝手にREVIEWS 2006年 

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FIRST MESSAGE / 絢香  
 歌は上手いし、声はいいし、曲も良かったので聴いてみる気になったわけですが、驚くほどいいアルバムでした。しかもこれが1stとは!。さらに10代ですからね。中島美嘉を初めて聴いた時と似たようなものを感じました。絢香の方はアップテンポの曲も程良くちりばめられているので、個人的な好みとしてはこちらの方が良かったです(無論、ルックスも)。曲は自分で書いているのかはわかりませんが、とにもかくにも凄い新人が現れたもんです。(2006.12.26)
THE BEST WORKS / 福耳  
 期待通りでした。この3人が組んだというだけで、 私はすでに十分満足です。杏子のヴォーカルはやっぱり素 晴らしい!。バービーボーイズ時代も嫌いではありませんでしたが、アルバム1枚聴くとヴォーカルが濃すぎて聴き疲れするきらいがありました(KONTAの影響大)。杏子の ソロアルバムを聴いてみたい気になりました。あと、それぞれの曲をいろんなコラボで演奏しているのも楽しめます。 元ちとせやスキマスイッチも参加しているんですね。「福耳」の活動は結構前からだと思っていましたが、シングル曲が5曲しか出ていないというのは意外でした。(2006.12.4)
ピチカート・ファイブ特集
 去年初めて聴いたピチカート・ファイブのアルバムで、その不思議な魅力の虜になってしまいました。色々と聴いてみたくなったのですが、レンタル店では、そこそこ大きい店でも「ピチカート・ファイブ」のコーナー自体がなかったりするんです。しかし、中古盤は市場にかなり出回っているようなので、オークションや中古盤店で適当に買ってみました。ところが、予備知識のなさから、想像していた音とはかけ離れたアルバムも2枚ほど買ってしまいました。満足いく作品とも、そうでない作品とも出会うことが出来、この6枚で大体気が済んだつもりでいます。(2006.9.30)
ピチカート・マニア / ピチカート・ファイブ  
 「ベスト盤」という表記だけで買ってはみましたが、これは私が知っているピチカート・ファイブではありませんでした。ヴォーカルも曲調も全く別物としか思えませんでした。
 何でも初期のベスト盤らしく、細野晴臣が絡んでいることなど全く知らなかった私にはかなりの驚きでした。曲調にも細野チックなものが感じられました。というわけで、このCDがプレイヤーの中に入ることは最初の一度きりでありました。('87年発表)
R.I.P. / ピチカート・ファイブ  
 比較的後期のベスト盤。Voは野宮真貴だし、曲調はポップなピチカート・ファイブそのものだし、イメージに近いアルバムでした。でも、何か物足りない感じがありました。後期作品だからか、美味しいところが出尽くした後の状態なのか、ベスト盤というのに、各曲にパンチが足りないように感じました。あと、時期が違うとはいえベスト盤なのに「ベイビィ・ポータブル・ロック」が収録されていないため、何だか「スキッっとした」気分になれませんでした。('01年発表)
JPN / ピチカート・ファイブ  
 で、「ベイビィ・ポータブル・ロック」収録の中期ベストです。これぞ正にピチカート・ファイブなり!って感じのポップでノリノリ、そしてキャッチーな曲が詰まっています。この1枚だけあれば私はかなり満足であります。('97年発表)
FREEDOM / ピチカート・ファイブ  
 面白そうなので買ってみましたが、これも2度とCDプレイヤーの中に入ることはないでしょう。色んなミュージシャンが参加してのセッション作品です。作品にすることを前提に録音したというより、レコーディング前にちょっと遊びで演ったのを録ってみました、という雰囲気です。熱心なファンにとっては貴重なものでしょうが、一般人にはちょっとね。あちこちで中古盤を見かけるし、値段が安い理由はこういうところなのでしょう。('96年発表)
BOSSA NOVA 2001 / ピチカート・ファイブ  
 「ベスト盤だけじゃ、ちょっと物足りないかな」と、良さそうな時期の作品を選んでみました。これくらいアルバムを聴くと、どのあたりの作品が自分好みなのか、大体わかったつもりでしたが、予想以上に狙い通りの雰囲気でした。フルアルバムとしては、最初に聴いた「OVERDOSE」のひとつ前の作品ということになります。このアルバムでブレイクした、と一般的に言われているようです。('93年作品)
sweet pizzicato five / ピチカート・ファイブ  
 「BOSSA NOVA 2001」が良かったので、さらにそのひとつ前のアルバムも聴いてみました。その前2作が実験的な音作りだったらしいのですが、これはいわゆるピチカート・ファイブらしいポップなアルバムです。収録されているのは全9曲なのですが、特徴的なのは1曲あたりの時間が6〜7分と長めなことです。次作の「BOSSA NOVA 2001」は3分程度の曲が16曲収録されています。
('92年作品)
THE VERY BEST OF MONTROSE / MONTROSE  
 70年代に活躍していたBANDですが,今まで聴く機会がありませんでした。1stは文句なしの名盤のようですが,このベスト盤には1stの収録曲の半数が入っていますし,MONTROSEの全体像が分かるかと思い,こちらを選びました。サミー・ヘイガー在籍時の1st・2ndの収録曲は本当に素晴らしくて,当時聴いていなかったことを後悔します。正にハード・ロック直球勝負って感じです。バンドで演りたくなるような曲ばかりですが,演ったとしてもかっこよく歌える人が見つからなかったでしょう。サミー脱退後は「普通のロック・バンド」という感じです。
'87年に再結成したときのアルバムは原点回帰で,なかなかいい感じですが,入手困難のようです。amazonで\20k超でした。(2006.7.22)
GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA / 山下達郎  
 別に嫌いとか苦手とかいうわけではないのですが,なぜか1枚もこの人のアルバムを持っていませんでした。興味があってもどこから手を付けたらいいのか分からなかったというのが正直なところです。いつまでたってもらちがあかないので,ベスト盤に手を伸ばしてみました。'82年発売の古いベスト盤を達郎氏本人がリマスター&追加収録したものだそうです。名曲揃いの上,音質は明瞭,アレンジは見事で言うことありません。5つ星では当たり前すぎるので,4つ半にしてみました。(2006.6.5)
GRP ALL-STAR BIG BAND PLAYS JAZZ STANDARDS  
 同じくGRP ALL STARS BIG BANDですが,こちらはスタジオ盤です。全体的な雰囲気としてはライヴ盤と似てはいますが,こちらの方は全員で演奏しているわけではないようで,曲毎にメンバーが入れ替わっての小編成のようです。いわゆるビッグ・バンド・ジャズの名曲が収録されているわけではなく,スタンダード・ジャズの名曲をいい演奏で楽しむための1枚という感じです。とは言っても,私が知っている曲はほとんどありませんでした。音質の素晴らしさはライヴ盤同様です。(2006.6.5)
GRP ALL-STAR BIG BAND LIVE!  
 GRPっていうのはジャズ・フュージョンのレーベルで、そこののすんごいメンバーを集めたビッグバンドのライブ盤です。ギャラが高額すぎて日本でしか実現しなかった企画なんだそうです。
 "SING SING SING"が収録されてはいますが、基本的にはスウィングジャズではなく、ソニー・ロリンズやジョン・コルトレーンなどの曲が収録されています。アレンジもいかにもビッグバンドという感じではありません。期待通りの内容ではなかったもの、高い演奏技術とライブとは思えない明瞭な録音のせいで、意外によく聴いてしまいます。特にtr6での早弾きならぬトランペットによる早吹きユニゾンと、後半の入れ替わり立ち替わりのソロも迫力満点です。(2006.4.20)
FALLING IN BETWEEN / TOTO  
 Amazonでのレビューがくっきりと賛否両論に分かれていたこの新作。「ヘヴィー」「ハード」「プログレ」という私の好きそうな言葉で評されていたので,期待していたのですが,それほどまでではありませんでした。素晴らしかった前作「MINDFIELDS」と方向性は変わったとは思えませんが,曲の質は明らかに違います。収録時間,曲数を絞った割りには内容が薄い感じは否めません。とは言っても決して駄作ではなく,それなりのクオリティを保っているところはさすがTOTOというところです。(2006.3.21)
PAINT THE SKY WITH STARS / ENYA  
 珍しくイージー・リスニングのコーナーを覗いていて「そういえばちゃんと聴いたことなかったなー」とベスト盤をレンタルしてみました。最初から最後まで,それまで耳にしたことがあるエンヤ・サウンドそのままで,意外な部分は皆無でした。期待を裏切らないと言えばそうですが,思ったよりも幅は広くないんだと思いました。私はさらっと流して聴きたいタイプで,じっくり聴くには少々物足りなく感じました。(2006.2.25)
天邪鬼(Amano Jack) / Char  
 はっきり言ってCharの曲はパターン化しております。ファンならばTr.2は「あの曲のまんまじゃん」って必ず思うはずですし,その他の曲も何となく聴いたことがある雰囲気が感じられます。軽めの小曲が16曲収録されていて、KutCloudを彷彿とさせる感じもします。アルバム「STAND」同様,蛇足的曲は最終トラックに入れられています。(2006.2.25)
GOLDEN TEARS / BONNIE PINK  
 先行シングルが前作アルバムの延長線上っぽいPOPでキャッチーな曲だったので,かなり期待していたのですが,全体としてパンチのない単調な曲が多いように感じました。amazonでのレビューではかなり高評価を得ているので,昔からのファンには好まれる作風なのかもしれません。オールドファンに不評らしいこのジャケットは個人的には結構好きなんですが。まー,好みが分かれる作品なのかもしれません。(2006.2.23)
FALLING INTO INFINITY / DREAM THEATER  
前半は退屈なことこの上ないのですが、Tr.6から雰囲気が変わり、素晴らしい内容に急変します。Tr.7はTOTOのアルバム「KINGDOM OF DESIRE」や「TAMBU」に収録されていたインストナンバーに似た雰囲気を感じましす。重過ぎず,激しすぎず,それでいてスリリングな展開があるわけです。個人的には前半がなければ「名盤」間違いなしだと思います。こういう構成になったことが不思議でなりません。(2006.2.4)
TRAIN OF THOUGHT / DREAM THEATER  
私にとってのDTの嫌いで苦手な部分がぎっしり詰まったような重くて暗いアルバム。15年ほどほとんど聴くことなくきていましたが、その後DTのほとんどのスタジオアルバムを聴くようになった後、長すぎるイントロを編集でカットしたTr.1は普通に聴けるようになり、その他も半分くらいはそれなりに聴ける位には順応できました。(2023.8.9)
COVERS / FAYRAY  
 この人の存在は知っていましたが,聴くのは初めてです。カバー・アルバムなら無難かな,と思ったのですが,信じられないくらい渋い選曲にビックリ。地味な感じではあるんですが,なかなか味のあるアルバムとも言えます。聴いていると,昔ちょこっとだけ聴いたことがあるカーラ・ボノフやリンダ・ロンシュタットを思い出しました。正直なところ,オリジナル・アルバムを聴いてみようという気にはなりませんでした。(2006.1.29)
Metropolis Part 2 / DREAM THEATER  
2ndアルバムと共に最高傑作と言われるアルバムです。コンセプトアルバムのため曲間はなく、アルバム全体が組曲のような構成です。DTらしからぬアコースティックな部分やソフト&メロゥな部分もあり,変化に富んでいてうんざりすることはありません。印象に残るリフやメロディも多く,さすがに名作と言われるだけのことはあります。しかし組曲なので、一部だけを聴いたりランダム再生などはもっての外で、78分の時間があるときに最初から最後までしっかり聴かなければならないのがなかなか大変です。(2006.1.29)
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