勝手にREVIEWS 2023年 

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BANKS OF EDEM / THE FLOWER KINGS  
25分超の大作で始まる全5曲のアルバム。いい感じにスリリングなプログレで、トランスアトランティックを彷彿とさせる箇所がたくさんあります。Tr.1の長尺曲は多少間延びするようなところもありますが、編集で21分ほどにするといい感じに仕上がりました。(2023.12.25)
DESOLATION ROSE / THE FLOWER KINGS  
前作の延長上のようないい感じのアルバムではありますが、2枚組になったことで捨て曲や水増し部分が出てきています。不要部分をカットした状態でも前作よりクオリティが落ちていると思いますが、FKのアルバムの中では良作の部類に入ると思います。(2023.12.26)
WAITING FOR MIRACLES / THE FLOWER KINGS  
6年の活動休止明けのアルバム。原点回帰を目指したのか、かつてのFKらしいやたらと無駄に長いイントロや間奏、フェードアウトが満載で編集作業に熱が入りました。無駄をカットすればそれなりに聴けるかと思いきやそれでも地味で間延びするアルバムです。2010年以降では突出して地味なアルバムだと感じました。(2023.12.24)
ISLANDS / THE FLOWER KINGS  
FKにしては珍しく長尺曲無し、コンパクトな曲ばかり21曲が収められた2枚組のアルバムです。1曲目は期待が持てるようなクオリティですがその後は印象に残らない地味曲ばかり。コンパクトな曲だけに前作のような無駄に長い間奏はありませんが、それでもFI気味の長いイントロとその逆のアウトロが多く、終わったと思ったらまだ続いていたというケースに数回遭遇しました。(2023.12.25)
BY ROYAL DECREE / THE FLOWER KINGS  
2010年以降では一番私好みのアルバムだと思います。以前のようにガツンと印象に残る曲はありませんが、全体としてFKの雰囲気が十分に感じられますし、無駄な水増し部分がほぼありません。ボーナスディスクは本編ほどのクオリティはないものの、それでもなかなかいい内容だと感じました。(2023.12.24)
LOOK AT YOU NOW / THE FLOWER KINGS  
ふと思い立ち最新作を聴いてみましたが、2000年前後の作品のように無駄に長いイントロや間奏がなく、ほぼ無編集のまま聴けることに驚きました。やはりFKは長尺志向よりもコンパクトな1枚アルバムの方が私には好印象です。1曲目は私にとってのFKの理想形のような曲でしたが、それ以降は雰囲気は十分に感じられるものの、やや印象弱目です。(2023.12.24)
SOPHOMORE / D'Virgilio, Morse & Jennings  
このトリオの2作目がこんなにも早く出てくるとは喜ばしい限りです。メロディのインパクトは前作には及んでいない印象ではありますが、前作の延長線上のようであり三人の個性が良く出たまとまりがあるアルバムです。個人的にはニックの曲が一番ツボですが、あとの二人の曲も十分いいです。(2023.11.25)
REBELLION / SOLI  
10月に出たばかりの3rd。soLiはもういいかなとも思いつつも試聴動画がいい感じだったので買ってしまいました。前2作同様9曲入りで3曲が星野作というのも鉄則となりつつあるのかも。前2作よりメタル度が抑えめでメロディ重視になり、いい意味での音の隙間とか間が出てきて聴き応えがあるように感じました。(2023.11.19)
NORMAL AS THE NEXT GUY / THE KNACK  
The Knackの最後のアルバム。前作が少々残念な感じだったのでずっとスルーしていましたが、今更ながら聴いてみたところこれがなかなかの内容でした。基本的にはナックそのものなんですが、アコギを多用した落ち着いた音色が大人なロックという雰囲気を出しています。タイトル曲は名作Serious Funの曲のような耳に残るいい曲です。(2023.9.30)
INFINITY / BONNIE PINK  
11年ぶりの新作。休養前の数枚の延長的な感じではあるものの、キラー・チューン的代表曲は従来より印象は弱め。13枚目ともなるとどの曲もこれまでどこかで聞いたようなメロディになっているのは否定できないわけですが、それなりのアレンジでいい感じに仕上がっているように感じます。中盤にジャズテイストの曲もあっていい感じですが、終盤は印象薄い感じになっています。(2023.9.26)
THE DREAMER / NEAL MORSE  
4年前にリリースされたロックオペラアルバムと同じようなコンセプトであり、雰囲気もとても似ていて、ヴォーカリストがたくさん参加しています。前作はキリストが主役ですが、本作ではジョセフとなっており、前作より若干ロック色強めな印象です。来年発売される続編ありという前提でのPart.1としての発売です。特に新鮮味のないいつものNMの音ではありますが、このクオリティを維持できているのはマンネリであっても偉大だと感じます。(2023.8.29)
INERTIA / DEREK SHERINIAN  
実質のソロ1作目。Drはサイモン、Gの大半はスティーブ・ルカサー、4曲はサイモンとの共作ということで、TOTOやサイモンのアルバムに近い雰囲気もありつつ、ロック色強めで好きな感じです。サイモンのアルバムのようにとても聴けないような曲がない代わりにズバッと来るような曲もありませんが、繰り返し聴きたくなるアルバムです。(2023.8.28)
BLACK UTOPIA / DEREK SHERINIAN  
豪華ギタリスト参加第一弾のメンバーは前作に引き続いてのルカサーに加えイングウェイ、ザック・ワイルド、アル・ディ・メオラ。サイモン・フィリップスは大半のDr.を担当しているものの、作曲での参加は1曲のみ。Rec、Mix、Produceからは外れています。そのせいか音抜けの良さは感じられず、曲のクオリティもいまいち。GとKeyの掛け合い演奏集として好きな人には響くのかもしれませんが、繰り返し聴くにはきついものがあります。(2023.8.30)
MYTHOLOGY / DEREK SHERINIAN  
豪華ギタリスト参加第二弾ではイングウェイ、アル・ディ・メオラが去り、スティーヴ・スティーヴンス、アラン・ホールズワース、ジョン・サイクスが新たに参加。サイモンは特にRec系に関わった記載はありませんが、前作と比べ明らかに音が良くなっています。曲調はメタル色が薄れてプログレ色が出た分私好みになっています。ただ、終盤はだらけた印象なのが残念。(2023.8.30)
BLOOD OF THE SNAKE / DEREK SHERINIAN  
第三弾ではアラン・ホールズワースとジョン・サイクスが抜け、イングウェイが復帰、ジョン・ペトルーシ、ブラッド・ギルス、スラッシュが参加。イングウェイが4曲で演奏しているのと、ブライアン・ティッシーが5曲で作曲に参加しているため、全体的にイングウェイ色が出ています。Tr.1はジョン・ペトルーシらしくLTEっぽいいい曲で期待したのですが、後が・・・(2023.8.30)
MOLECULAR HEINOSITY / DEREK SHERINIAN  
他のデレク名義アルバムとは明らかに毛色の違う作品です。まずサイモンが全く参加していない。その影響なのか音が悪い上、作り込みの甘さが感じられます。参加ミュージシャンのグレードも明らかに数ランク下がっていますし、曲も難解で単調な感じ。収録時間が短いのに聴くのが苦痛になるアルバムです。(2023.8.29)
OCEANA / DEREK SHERINIAN  
前作で懲りたのかINERTIA路線に戻り、サイモンはDr全曲参加、プロデュース、Recエンジニア、Mixを担った上、作曲でも半分以上で参加しています。そのおかげでサイモンのソロ作やTOTOのインスト曲に近い雰囲気がする秀作が戻ってきています。当時のファンはこのアルバムを聴いてホッとしたのではないでしょうか。(2023.8.29)
THE PHOENIX / DEREK SHERINIAN  
前作から9年のブランクを経ての本作もサイモン全面参加の安定作。特記すべきはこれまで参加していたスティーヴ・ルカサーが全く参加していない点。その代わり?Sons Of Apolloのロン・サルが3曲で参加しています。全体的に前作またはサイモンソロ作に似た雰囲気ですが、1曲目はザック・ワイルドとビリー・シーンが演じるゴリゴリのロック、6曲目はVo入りのブルース・ロック、それぞれいいアクセントになっています。(2023.8.30)
VORTEX / DEREK SHERINIAN  
現時点での最新作も安心のサイモン全面参加。久々にギタリスト陣が豪華で1曲のみながらルカサーも戻っていますし、マイケル・シェンカー、ヌーノ・ベッテンコートも参加しています。Tr.1はNithg Rangerを彷彿とさせる真っ直ぐなロック。ジャズっぽい曲や10分超のプログレ曲もあり、多様ではありますが、各曲のクオリティはややダウンした印象はあります。(2023.8.30)
SHERINIAN PHILLIPS LIVE / DEREK SHERINIAN  
SNSで発売を知り、予約購入しました。サイモン・フィリップスのアルバムを期待したのですが、実際はデレク・シェリニアン(Sons Of Apollo)のソロ作品のライヴです。とは言えSPのソロ作と似た雰囲気ですし、メンバーの半分はSons Of Apolloなので、期待通りのアルバムでした。これをきっかけにデレクの過去作を一気に聴くことになります。(2023.8.28)
PLANET X / DEREK SHERINIAN  
ソロ1作目ですが、タイトルがPLANET Xなので紛らわしいのです。メンバーは各パート1人ずつで固定されており、この時点でバンドという感じですが、実質はDrのヴァージル・ドナティという人とのユニットという感じです。テクニカルで変拍子系も多く、演奏重視メロディ軽視な印象です。冒頭3曲は組曲となっていますが、全く印象に残る感じではありません。(2023.8.28)
UNIVERSE / PLANET X  
バンド名義となった1作目。GとBが代わり、トニー・マカパインが参加。デレク名義のアルバムよりかなりマニアックなテクニカル路線で、かつて1枚だけ購入したもののほとんど聴けなかったトニー・マカパインのアルバムを彷彿とさせます。
MOONBABIES / PLANET X  
前作とメンバーが変わっていないのに、不思議と聴けてしまう3枚目。なぜだろうと思ったらサイモン・フィリップスがプロデュースしているんです。ドラムの音が心地よくなっているだけでなく、全体的に聴きやすいのが不思議です。
QUANTUM / PLANET X  
現時点での最新作ですが、実質最終作のようです。前2枚が固定メンバーでバンドの体をなしていましたが、再びDrのヴァージルとのユニットに戻ったようで、他のメンバーは代わってしまっています。サイモン・フィリップスは1曲のMixで参加しているだけ。ただ、PLANET Xの中では曲調がデレクのソロ作に近い印象を受けます。デレク名義と分ける意味がなくなったということでしょうか。(2023.8.28)
SCORE / DREAM THEATER  
20周年記念のライヴ作品。CD版もありますが、一度は見ないと気が済まないのでDVD版を、さらには日本語字幕付きの国内盤をチョイスしました。ライヴ中のトークは大したことはありませんが、Disc2に収録されているメンバーのインタビューがあるので国内盤は必須です。Octavarium後ツアーということで選曲は同アルバム中心、さらには私の大好きなSix Degrees Of Inner TurbulenceのDisc2まるごとも入っています。オーケストラとの共演もあり、Bonusの内容も含め文句の付け所のないライヴです。(2023.8.15)
DREAM THEATER / DREAM THEATER  
以前は興味が向かなかったMP脱退後のDTでしたが、聴いていくうちに思いの外好みの路線だと思うようになりました。バンド名を冠した本作も実にいいアルバムです。ドラマティックな展開はもちろん、ポップさもあり、アコギでラブリエの歌を聴かせる部分やLTE的インストありと多くのDTファンなら気持ちよく聴けるのではないでしょうか。(2023.8.5)
THE ASTONISHING / DREAM THEATER  
2枚組34Tr.という長尺コンセプトアルバム(1分程度のつなぎインスト含む)。序盤はとてもNMB的だと感じられるため、個人的にはとても好みなタイプですが、中盤以降は似たような曲が並びます。その上曲数が多く長いため飽きてきます。明らかな捨て曲がないので、気に入った曲をプレイリスト登録するのが良さそうです。(2023.8.6)
オオフジツボ探検記8 / オオフジツボ  
試聴の段階ではスルーしてもいいかなと思いましたが、12曲中カブりは5曲のみだったので予約購入。未カブり7曲の内訳は大田2 藤野3 他2。共演の赤木りえさんはフルート奏者。フルートの音色はオオフジツボによく合っていると感じますし、とても心地よく聴けます。(2023.5.6)
オオフジツボ探検記9 / オオフジツボ  
こちらも8と同様カブりは5曲、未カブりは壷井2 大田2 藤野2 他1。共演の野口明生さんはティンホイッスル、イーリアンパイプ奏者。ざっくり言えばリコーダーのような音色が主ですが、こちらもオオフジツボとよくマッチしています。探検記8同様、東北コンセプトアルバムからの選曲が嬉しい点でもあります。(2023.5.6)
MITCH'S SECOND LINE / MITCH  
ライヴで見た時と比べるとGがいない代わりにP、Tb、Saxが入った編成ですが、選曲を含めライヴの時の雰囲気が楽しめます。陽気なスタンダード・ジャズが楽しめます。(2023.4.18)
MITCH ORLEANS / MITCH  
1stとほぼ同じ編成ですし雰囲気も似ていますが、こちらの方がしっとり系の曲が多めとなっています。ジャズバンド編成のライヴで見た時の感じを楽しめるのは、上のアルバムと合わせて2枚しかないのがとても残念なところ。ギターが入った編成のアルバムも出してほしいところです。(2023.4.18)
BACK TO THE ROOTS / MITCH's Lil' Brats Brass Band  
2020年リリースの現時点での最新盤。バスドラ、スネアとホーン6名というブラスバンド。曲調はノリノリ系が多く、私にはスカパラみたいな感じに聞こえます。通常のジャズバンド形態とはニュアンスが違う上、MitchさんのVoが聴かれないので最初はがっかりしましたが、これはこれで楽しめます。(2023.4.17)
THE YNGWIE MALMSTEEN COLLECTION / YNGWIE MALMSTEEN  
SNSで「ライジング・フォース発売から40年」というのを見つけ、ふと聴いてみたくなりました。元々様式美メタルは苦手なんですが、大学の頃イングヴェイ好きの後輩に誘われて何曲かコピーしたことがあったので、懐かしく聴くことができました。改めて聴くとF.O.で終わる曲がこんなにも多かったのかという驚きもありました。(2023.3.11)
FAUNA / HAKEN  
3年ぶりの新作。14年前に脱退したメンバー(Key)が復帰しています。前2作の重厚ビートゴリゴリ路線からは抜けた感じで、以前ありがちだった冗長な繰り返しや無駄に長いイントロ・間奏がほぼ無くなったというのに4作目までのように印象に残るメロディやリフが見当たらないのが残念なところ。9曲中4曲がインストという点は面白いんですが。(2023.3.4)
CoMOVE / DEZOLVE  
コロナやメンバーチェンジもあり、3年ぶりの新作。コンセプトアルバムや歌もの等の挑戦が続いていましたが、本作は原点回帰の印象。今後次第では良くも悪くもなりうるマンネリ化の始まりと言えなくもありません。山本・友田・北川氏がそれぞれ4曲ずつ提供しており、新メンバーの曲はなし。その点は少々残念です。北川曲が粒ぞろいで実に良き。(2023.2.14)
V / THE WINERY DOGS  
2ndから6年、ようやく3rdが出ました。あらかじめPVを見ていたので過剰な期待はしていませんでしたが、スルーするわけにもいかず予約購入。全曲とっても「らしい」ので心地よく聴けますが、作を重ねる毎にインパクトの強い曲が減っていくのは世の常なのか。(2023.2.3)
WHILE YOU WERE AWAY / WE CAME FROM SPACE  
NMBのBill Hubauerが在籍しているバンドの1st。彼のFBで2ndがリリースされるという投稿があり、今さらながらその存在を知りました。プログレ色薄めのポップロックでELOやJerryFish的な感じでしょうか。とても聴きやすくも程よく癖があり実に私好みです。(2023.1.21)
OVERLORDS / WE CAME FROM SPACE  
途中のEPとシングルが「なんだかなぁ」という感じだったので、念のため購入前に試聴しましたが、1stと同じような感じで安心して購入できました。1st同様愛聴盤になってます。(2023.2.4)
CYVERTHNIC / サイバー民族団  
3枚の中で最も難解でどんよりした雰囲気です。6曲中2曲は問答無用で削除。他の曲もソロや間奏が長すぎて間延びします。波形編集のやりがいのあるアルバムです。そうして残った部分に関しては悪くない印象です。(2023.1.6)
CYBER DAWN / サイバー民族団  
最終トラックのアルバムタイトル曲は自由演奏とも言える難解なもので即決削除。繰り返しや延々ソロも多く1st同様波形編集なしでは聴けない曲が2曲ありますが、残りの4曲は編集なしで十分繰り返し聴くのに耐えうるクオリティです。(2023.1.7)
CYBER CYCLE / サイバー民族団  
3枚の中で唯一捨て曲なし、さらに編集なしでも聴けるアルバムです。とは言えEraのようなポップさはなく、3rdまでのKBBを少し軽くした感じです。ここにきてKBB、Era、サイバー民族団、オオフジツボの棲み分けが明確になってきたような印象を受けます。(2023.1.7)
PERFORMER LIVE IN ZALZBURG / KRYZLER & KOMPANY  
最近EraやsoLiでヴァイオリンインストをよく聴くようになりふとクライズラー&カンパニーのことを思い出しました。10年以上前に買って5回位聴いてお蔵入りになっていたのですが、この手の音に免疫ができてきたせいか思いの外聴けました。ライヴ音源なのでドライヴ感が強めなのも聴ける一因だと思われます。(2023.1.5)
3 VIEWS / 3 VIEWS PRODUCERS  
青木裕司さんのラジオをきっかけにまたもCDを買ってしまいました。村上ポンタ秀一のPonta Boxをベースにホーンやヴォーカルを入れたジャズ・アルバム。ポンタ系のアルバムはこれまでも繰り返し聴く系にはなりませんでしたが、本作もそれは同じ。ただラジオで紹介された吉田美和が歌うメドレーのためだけに入手する価値はあったと感じました。(2023.1.5)
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