勝手にREVIEWS 2021年 

CD一覧 CD REVIEWS 禄太郎庵TOP
POINT OF KNOW RETURN LIVE & BEYOND / KANSAS  
'77年の5thアルバムをそのままライヴ演奏したアルバム。4年前の4thアルバムのライヴ版の続編的存在です。5thアルバムもライヴの定番曲が多いので、今更聴く必要性も感じませんでしたが、おまけで収録されている、これまでほとんどライヴで演奏されなかった数曲のために購入しました。4年前に4thアルバムのライヴを出しているのだから4thからの3曲は他のアルバムからの曲にして欲しかったところ。全体としては新鮮味はありませんが、レアな収録曲は十分な価値ありです。(2021.11.14)
IN THROUGH THE OUT DOOR / LED ZEPPELIN  
ツェッペリンはベスト盤であるリマスターズをたまに聴くだけで、当時からそう熱心に聴くことはありませんでした。今年も年に1回あるかどうかで聴いていたとき、ふと中学生当時割とよく聴いていた本作のことを思い出して聴いてみましたが、やはりこれはいいです。ツェッペリンらしい過度なブルース性もなくポップで、私にとって全曲を通しで聴ける唯一のアルバムです。(2021.10.28)
FUSION GROOVE / 菰口雄矢  
2ndソロ的作品ですが、放送番組、CM、映画、イベント、映像作品等のBGM用にプロ向きに制作された作品のため市販はされていません。Key:AYAKI、B:二家本亮介というメンバーは期待が持てますが、プロ向きBGMなので特に冒険することもなく心地よく聴けるフュージョンなので、1stはほとんど聞かない私でも割とちょいちょい聴く気になるアルバムです。(2021.10.12)
DRAMATIC / CASIOPEA  
TRIXの熊谷氏在籍時のカシオペアが聴きたくなりました。氏在籍時4作ありますが、当作がずば抜けています。Tr.1は立派な代表曲であり、熊谷氏作Tr.9もいい曲です。このアルバムを聴く限り新生カシオペアに期待が持てそうですが、次作からは凡作が続きます。ただ、熊谷氏脱退前のFlowersは本作と方向性は違いますがまぁいい感じではあります。(2021.10.12)
ATTACK / 星野李奈  
DEZOLVEの北川翔也とユニットを組んでの5曲入りミニアルバム。5曲しかないにも関わらず5拍子、3拍子、7拍子あり、残るもファンクロック、ラテンと振れ幅大きめです。基本はギター&ベースのユニットなので、アレンジはシンプルめではありますが、なかなか面白いアルバムです。(2021.9.19)
AQUARIUM / 星野李奈  
5曲入りで、共作1曲と2曲ずつ提供という構成は1st同様。Tr.1はポップでありながら落ち着いた感じで、1stとは方向転換の印象。Tr.2はラテン系、とここまではいいんですが、Tr.3からの北川ゾーンに入って面白みが感じられません。特にTr.4のイントロは誰がどう聴いてもピンクパンサーと古畑任三郎のミックスで、なぜこの場面でウケを狙う必要があるのか謎です。(2021.9.19)
ANCIENT / 星野李奈  
前作が中途半端になってしまった反省なのか、大きく舵を切ってきた印象の3rd。1stより更にDEZOLVEっぽさが強くなり、Tr.2、5ではDEZOLVEのアルバムにもある和のテイストが感じられます。また、シンプルだったアレンジが派手になって面白さは出てきましたが、北川曲は悪くないながら印象に残らないのは相変わらず。(2021.9.19)
ASCENTION / 岩永真奈  
矢吹卓のアルバムやツアーに参加しているベーシストの1stソロ。矢吹テイスト溢れる変拍子多めのインストで、曲調もロック、ポップ、バラードまで色々で楽しいアルバムです。矢吹作品に比べると、メロディはやや弱いながらベーシストならではのビートを生かしている印象です。このアルバムを視聴した途端に全アルバムを購入&予約をしました。(2021.9.19)
CHAPTER 2 / 岩永真奈  
1stから4年後発表の2nd。1stに比べるとシンプルになったというか変拍子が少なくなり、また軽快感が薄れ、重めの曲の比率が高くなり多彩さは狭まっていて、私としては少々物足りなさを感じます。菰口雄矢の参加する3曲はまるで彼のソロ作に収められそうな曲で、彼らしい音とプレイが聞けます。(2021.9.19)
BURN IT UP / 岩永真奈  
2nd発表後のライヴ。期待が大きかった分肩透かしを食った印象でした。新曲2曲は収録に値するクオリティとは思えませんし、2nd中心のセトリは地味めな上演奏技術(特にGt)のスタジオ盤との差が歴然としているためこちらを聴く意味が感じられません。作を重ねるたびに個人的評価が下がっているので、次作は期待せずに待つ気持ちが整いました。(2021.10.12)
GEOMETRY / 岩永真奈  
クラファンで制作された3rd。Vo入りが2曲収録され、IntroductionとEndingに小曲が配置されるなど、従来から少しスタイルを変えた部分もありますが、2ndの延長線上にあると言って良さそうなアルバムです。作を重ねる度にハードでテクニカルな曲とソフトインストに二極化していっているようで、1stのようなノリノリ系変拍子フュージョンが本作でも皆無に近いのが残念。個人的にはVo曲は要りません。(2021.12.20)
INNOCENCE & DANGER / THE NEAL MORSE BAND  
待望のNMBの新作(4th)は予約して購入しました。プログレ度低めでポップ度高めなDisc1と大作のDisc2という構成です。全体の半分ほどは彼ららしい佳曲と言っていいレベルで雰囲気は悪くないのですが、前作までと比べると冗長な印象は否めません。それっぽいのに印象に残る部分が少ないのです。「明日に架ける橋」のカバーは面白いアイデアではありますが、アルバムに収録せずともライヴで演ればそれで良かったと私は思いました。(2021.9.6)
RING / TRIX  
もうTRIXはいいかなと予約しないまま発売日を迎えていましたが、やっぱり聴かずにスルーはできませんでした。内容は想像通りでここ3作と同じような感じ。熊谷作6曲プラス各人1曲ずつの9曲。意外性もおおっと思える部分もなし。Tr.2は音は軽いものの初期を彷彿とさせます。AYAKI作Tr.6はタイトルはともかく私にはメイントラックと思える佳曲です。(2021.9.2)
ALL THE GIRLS IN THE WORLD BEWARE!!! / GRAND FUNK  
学生時代に聞きまくったGRAND FUNKですが、この1枚だけ一部でさえ聴くことなくスルーされたままでした。理由はジャケ不買に他なりません。1〜2年おきに解散前後の2枚を聴きたくなるのですが、ふと思い立ち入手し聴いてみたところかなり好きなタイプのGFであることを今更ながら知ることとなりました。次作とは対象的なノリのいいロックがずらり。(2021.9.2)
KARMA / NICK D'VIRGILLIO  
'01年のソロ1作目。ニールがSBを脱退する直前で、ニックはここからSBのリードVoを担うことになります。最新作同様SBのようなロック色はなく地味な感じです。最新作はそれなりにインパクトがありますが、こちらはそれも少なめ。ただ、聴いているとすんなり入ってくる感じで(すぐ抜けるが)何となく聴いちゃうんです。16分超のラストTr.は地味ながらなかなかの力作と言えます。(2021.8.14)
PIECES / NICK D'VIRGILLIO  
'11年の2作目は5曲入りのミニアルバム。曲数が少ないこともあって息抜きのような曲はなく、ある意味粒ぞろいとも言えます。しかし、地味なのは前作同様であり、シングル・ヒットが狙えそうなものはひとつもありません。でもニックのVoと独特のメロディが私にはツボなのであります。(2021.8.14)
IN MY WORLD / 山本真央樹  
DEZOLVEのリーダー的存在である山本真央樹がクラウド・ファンディングを利用して制作した、初のソロ・アルバム。他メンバーのソロと違いDEZOLVE色が非常に濃厚な音で、DEZOLVEの6thアルバムと言われても違和感なく受け入れられる内容です。それでもソロ・アルバムらしい挑戦が感じられるのは22分の長尺曲。交響曲的内容なので、私には歓迎できるものではないものの、他にないタイプでたまにはいいかな、という感じです。(2021.8.13)
MARBLES / MARILLION  
ネオ・プログレにもずいぶん馴染んだので久々にマリリオンでも聴いてみるかと思いました。'04年に比較的評価の高い2枚組が出ていたので入手してみました。BRAVE程度の3〜4割聴ける曲があれば2枚組なので十分だと思ったのですが、私には全く無理でした。どうしてこうもどよぉ〜んとした雰囲気の同じメロの繰り返しが延々と続く曲ばかりなんでしょう。(2021.8.13)
STREAM / 矢吹卓  
滋賀でのソロライヴで知らない曲があり、それが1stより前に出ていた自主制作盤に収録されていたということが判明しました。長いこと廃盤だったようですが、矢吹さん本人に要望してみたところMWSと同じようにBandcampでDL販売される運びとなりました。横浜のライヴハウスでほぼ一発録りで、編成はピアノトリオ。9曲中7曲がカバーで、ジャズの名曲と共にMr.BigやDeep Purple、元ちとせの曲もあって、面白いアルバムです。(2021.6.27)
THE UNDERFALL YARD / BIG BIG TRAIN  
2009年にデヴィッド・ロングドンとニック・ディヴァージリオが加入しての1作目。BBTの転換点となったアルバムとして評価は高いのですが、その後のアルバムと比べるとかなり地味です。とは言えその後ライヴで演奏される代表曲も収録されています。22分を超えるタイトル曲も悪くはないんですが、長い割に起承転結がもうひとつという感じがします。(2021.11.27)
FAR SKIES DEEP TIME / BIG BIG TRAIN  
新体制になっての2作目はEP扱いの5曲入り。前作の流れを汲んだ内容ながら楽曲が地味過ぎてなかなかアルバムを通しで聴く機会がありません。その後の2枚のライヴ・アルバムにもこのアルバムからは選曲されていない程の地味さです。ただTr.1などBBTらしい雰囲気は随所に感じられるため削除してしまうには惜しいアルバムでもあります。(2021.11.26)

ENGLISH ELECTRIC Part1 & Part2 / BIG BIG TRAIN  
このグループの最高傑作と言われる2枚です。後に新曲を加えENGLISH ELECTRIC FULL POWERというタイトルの2枚組で再発されます。
1曲めは珍しくシングル・ヒットが狙えそうですし、その他の曲もメロディがすっと入ってきます。地味な曲でもそれは同じです。また、10分超の曲が1曲しかないのも珍しい点で、大幅なメンバーチェンジの後ということもあり、コンセプトを変えて聴きやすさやヒットを狙ったのかもしれません。2枚組なのに捨て曲なしという点もこの時期のBBTとしては奇跡的です。これだけベタ褒めでも星5つが付かないのは、他のバンドに比べると圧倒的に華やかさに欠けているからです。(2021.6.18)
FOLKLORE / BIG BIG TRAIN  
名作発表から3年、満を持してのはずの次作は肩透かしを喰ったようなどんより感溢れる地味なアルバムです。ただ救いなのは後半はスリリングな展開のプログレロックとポップな曲が聴ける点です。後半のみなら星4つレベルです。BBTのアルバムは好きな曲だけ取り出して聴くというのが定番になりそうです。(2021.6.19)
STONE & STEEL / BIG BIG TRAIN  
メンバーチェンジ後に大きく躍進した'09〜'13年のアルバムからの曲が中心のスタジオとステージのライヴ。特にスタジオ・ライヴは演奏の完成度も音質も素晴らしいながら、CDとの違いも感じられ、別Ver.のベスト盤という感じです。また、映像もあるので誰がどんな楽器を担当しているのかが分かる点でも大変ありがたい作品です。(2021.9.20)
GRIMSPOUND / BIG BIG TRAIN  
前作とよく似た雰囲気ではありますが、捨て曲率はやや高くなった印象です。ただ15分超のTr.7は前作レベルとは言えないまでも秀作だと思います。アルバム前半よりも後半にクライマックスをもってきているのはFolklore〜The Second Brightest Starの3枚のコンパニオンアルバムに共通した方針のような気がします。(2021.6.19)
THE SECOND BRIGHTEST STAR / BIG BIG TRAIN  
ピアノまたはギターでの弾き語りが大部分というくらいとにかく地味で静かな内容です。そんな中Tr.8は例外で、このアルバムで唯一プログレロックを満喫できます。Tr.2と10も捨てがたいので、私が今後繰り返し聞くのはこの3曲でしょう。(2021.6.18)
GRAND TOUR / BIG BIG TRAIN  
2019年発表の現時点での最新作。久々にシングルヒットを狙えそうなTr.2があり、EEに近い作風だと言えなくもありません。全体的に地味なのはいつも通りですが、地味な部分に捨てがたさがあり、いつの間にか染み入ってくるところがいつもとは違います。(2021.6.21)
EMPIRE / BIG BIG TRAIN  
11/20にSNSでデヴィッド・ロングドンの訃報を知りました。年明けの新譜リリースの報からそんなに経っていなかっただけに言葉を失いました。すぐに未入手だった本作を購入しました。Grand Tourからの曲中心のライヴで2CDとBDのセットです。内容はStone & Steel同様に(音質も含め)素晴らしく、素晴らしいだけに彼の死が残念でなりません。(2021.11.26)
COMMON GROUND / BIG BIG TRAIN  
2021年7月発表の最新作。ポップなTr.1で始まり、前作と雰囲気がよく似た印象です。華やかさがないのになぜか頭に残るBBTメロディーは存分に楽しめます。なかなかに歴史のあるバンドですが、メンバーチェンジが繰り返されるたびに良作を生み出してくるという、珍しいタイプのバンドです。(2021.8.5)

A BLUEPRINT OF THE WORLD / ENCHANT  
LIVE AT LAST / ENCHANT  
Spock's BeardのCDに付いてきたサンプラーCDにどう聞いてもテッド・レオナード(SBの3代目Vo)が歌っているとしか思えない、Enchantというバンド名義の曲が収録されています。今更のように気になって調べてみるとライヴを含む9枚ものアルバムを出しているアメリカン・プログレバンドでした。現時点では思いの外安価で入手できるので、1stとベスト盤代わりにライヴを購入。レビューを見て何となくは感じていましたが、とにかく全体的に地味。アメリカン・プログレの雰囲気は十分に感じられる一方、印象に残る部分がほとんどありません。Flower Kingsはアルバム内でも当たり外れが激しいため、それなりに聴ける曲は残る一方Enchantは全てが50〜60点という感じのため、たぶん今後聞く機会はそんなにないと思われます。ライヴは7枚のアルバムから満遍なく選曲されていますが、結局サンプラーCDに収録されていた曲が一番良いと思いました。(2021.6.10)
都会の風景 / ナリキヨトリオ  
TRINUSのピアニストを変えて鍵盤ハーモニカを加えた形のグループ。リーダーのピアニストは成清翠という作曲・編曲家です。ちょうど2ndが発売というタイミングでこのグループの存在を知ったのですが、順番を重視して1stを購入しました。珍しい編成という新鮮さはありますが、最初からガツンとくるメロディはありません。独特の雰囲気は楽しめますが2ndはもういいかな、という感じです。(2021.6.3)
LIQUID TENSION EXPERIMENT / LIQUID TENSION EXPERIMENT  
マイク・ポートノイのツイートで知りました。4人中3人がドリーム・シアターのメンバーというインストロックグループです。いい曲はそこそこ良いのですが、全体的に作り込まれた感の薄い印象です。2ndになると聴ける曲がさらに減り、ギター抜きトリオ編成の3rdはほぼジャムセッションを収録したような内容です。ライヴも1枚ありますが、やはりジャムセッションです。(2021.1.23)
LIQUID TENSION EXPERIMENT 3 / LIQUID TENSION EXPERIMENT  
22年ぶりのLTE名義の3rd。前2作が短期間でちゃちゃっと作っちゃったようなやや雑な印象があったのでほとんど期待せずにYoutubeで少しずつ視聴をしましたところ、本作はちゃんと作り込まれたアルバムということがわかりました。名曲揃いというわけではありませんが、22年のインターバルとジョン・ペトルーシのソロ作が本作に与えている影響は少なからずあると感じました。ジャムセッションの5Trはボーナスディスクに収められています。本編に入れてないのは以前より良心的。こちらは一度聴けば気が済みます。(2021.4.30)
THIRD STAGE : LIVE IN LONDON / FLYING COLORS  
アルバムを出す度にライヴ盤が出ているので今回はいいかなと思っていましたが、CD2枚とDVDで1500円という配信ライヴよりもリーズナブルな価格だったのでポチってしまいました。これまでの2枚のライヴと異なり本作は3枚のアルバムから満遍なく選曲されています。DVDを1回見れば十分に元を取れる内容です。(2021.4.30)
TERMINAL VELOCITY / JOHN PETRUCCI  
DTギタリストの2ndソロ。マイキーも参加しているのでLTE的な音かと思っていましたが、まるで違いました。ジョー・サトリアーニのアルバムを彷彿とさせる聴きやすいハードでそこそこポップなインストロックです。このアルバムの15年前に1stをリリースしていますが、概ね雰囲気の似た作品です。こんな感じのアルバムであるなら先日リリースされたLTEの3rdにも手が伸びるんですが・・・。(2021.4.25)
CHICAGO XXX / CHICAGO  
Chicagovichを聴いたせいでシカゴスイッチが入ってしまい、しばらく聴いていなかった中期作(11th〜18th)を一通り聴き直しました。21thでがっかりし、その後聴かなくなっていましたが、その後も活動を続けているようで現時点でのオリジナル最新作は2014年の36thでした。節目の本作は相当気合を入れたのかなかなかのクオリティです。その後の32th、36thも16〜18あたりの雰囲気が感じられます。(2021.4.25)
CHICAGOVICH / LEONID & FRIENDS  
以前からYoutubeでシカゴのカバーを演っている凄腕集団がいることは知っていましたが、その後追加されていないかと見てみたらアルバム3枚リリースしていました。シカゴの初期作品を高音質で聴けるのはファンとしては非常にありがたいです。しかも完コピですから。初期作が中心の選曲ですが、17thまでのアルバムから選曲されています。こてこてのアメリカン・ロックのカバーをロシアのバンドが演っているというのは不思議な感じではあります。(2021.4.25)
DAYBREAK / 友田ジュン  
DEZOLVEのKey友田ジュンの1stソロアルバム。クラウド・ファンディングで製作された本作はDEZOLVEサウンドを期待して聴くと見事に肩透かしを食う、刺激少なめのジャズ・サウンドです。そのあたりは北川翔也のソロと似た印象です。ただ、メロディはそこまで印象的ではないため、聴く頻度は高くならない予感がします。(2021.4.4)
LUKE / STEVE LUKATHER  
ずい分前に買ってはいたものの、何度か聴いた後CDラックに収まったままになっていました。今回改めて久しぶりに聴いてみましたが、思いの外悪くないアルバムだと感じました。スロー&ミドルテンポの曲で占められているのはこのアルバムも同様ですが、全体に聴きやすいリフとメロディで地味ながら耳に心地良い音で、気合は入りませんがBGMには適してます。(2021.3.31)
TRANSITION / STEVE LUKATHER  
前作から3年後のアルバムは前々作に近いスロー&ミドルテンポの曲がほとんどですが、ヘヴィさが感じられない点は異なります。ラストの"Smile"をインストでカバーするなど、感じの良い大人のロックアルバムです。面白いアルバムではありますが、、私が期待していた音とはちょっと違ってはいました。(2021.3.30)
ALL'S WELL THAT ENDS WELL / STEVE LUKATHER  
2年前の前作と似たような雰囲気ながら、アップテンポの曲が多く収められているのでよりTAMBU期のTOTOが感じられます。ラストのプログレっぽいインストも正にそんなテイストです。ただ、スロー&ミドルテンポの曲は前作ほど染みてこないように感じました。(2021.3.29)
EVER CHANGING TIMES / STEVE LUKATHER  
久々に'97の"LUKE"を聴いてみましたが、やはり何てことないアルバムでした。ただ、その後のソロアルバムはなかなか高評価だったので、'08の本作を聴いてみることにしました。ミドルテンポの曲が大半ですが、メロディやリフがしっかりしているせいか似たような曲が並んでいる印象はありません。TAMBU、Kingdom Of Desire時代のTOTOのようなTr.1、Steely Danを彷彿とさせるTr.7は印象的です。(2021.3.29)
A FAREWELL TO ARMS / TNT  
Vo.が替わり、前作から5年後に発表されたアルバムは北欧メタルのTNTが演じるLAメタルです。LAメタル系は結構好きですし、ちゃんとそれっぽい音なので私は割と好きなアルバムですが、TNTらしさを求める人からすると「何だこりゃ」と思うかもしれません。ただ、路線を変更してもクオリティを保っているところは流石です。(2021.4.7)
ALL THE WAY TO THE SUN / TNT  
前作の路線の延長上でさらに完成度を高めた印象のアルバム。テクニカルなギタープレイは全盛期を彷彿とさせ、メロディもコーラスワークもTNTらしさが強く感じられます。そんな中3拍子の曲があったりもしてかなり私好みの音であり、Harem Scarem的な印象も持ちました。ただ残念なことに、本作の後Voのトニー・ハーネルが脱退してしまいます。次作は視聴してみましたが特に魅力は感じませんでした。(2021.3.23)
MY RELIGION / TNT  
予告編的前作は中途半端な感じでしたが、これはアルバムとしてそれなりにまとまったものに仕上げてきた印象です。'90年前後の音に戻ったというより、ストレートなハード・ロック路線に舵を切っていて、新たな境地を開いた感じです。すんなり聴けますが、強く印象に残るような曲はなく、言ってしまえばどこにでもあるような普通のロックアルバムです。(2021.3.22)
TASTE / TNT  
約10年の低迷・迷走期間を終えるきっかけとなったような6曲入りミニアルバム。とは言え観測気球的でもあり、絶頂期的な曲や低迷期的なもの、やたらとポップなものとたった6曲なのに統一感なし。この中から2曲は翌年発表のアルバムにも収録されるため、本作は予告編的なものでもあったとも言えます。(2021.3.22)
DIVISION ONE / FAR CORPOLATION  
36年前、初めて買ったCDがこれでした(初めてのレコードは42年前にビートルズ)。当時はまぁ気に入った程度でしたが、その後も長い間ずっとCDラックに陣取り、時々思い出したように聴いていました。1曲めの「天国への階段」が長いのでPCに取り込むときは外しましたが、それ以外の曲は実に魅力的です。後にMSGでVoを務めるロビン・マッコリーが参加しているのもポイント。TOTOファンならずとも必聴盤と言えるでしょう。(2021.3.17)
SOLITUDE / FAR CORPOLATION  
発売から27年経過した今頃になってFar Corpolationの2ndアルバムの存在を知り、ラトビアからの個人出品ものを購入。ソフト系の曲が多く1stほどのインパクトはありませんが、スティーリー・ダンのカバーも収録されていてそれなりに楽しめます。また、1st収録の2曲がリミックスされていて、少し短くなった「天国への階段」はPCに取り込みました。ロビン・マッコリーのVo曲が1stより多めです。(2021.3.17)
A DRAMATIC TURN OF EVENTS / DREAM THEATRE  
第一印象はかなりよろしくなかったマイク・ポートノイ脱退直後のアルバムですが、その後全曲シャッフルで流れてくる分は割と聴けることがわかり、その後拒否反応はなくなりました。とは言えDTのアルバムの中ではかなり地味な部類であり、印象に残るメロディ、リフは皆無で、Tr.1でさえ地味です。ただ、Amazonのレビューではかなり高評価なので、単に私の好みと合わないだけのようです。(2021.3.8)
DISTANCE OVER TIME / DREAM THEATRE  
2019年の現時点での最新作。マイク・ポートノイ脱退後では比較的レビューの内容が良かったので聴いてみましたが、確かに聴きやすいですし、DTらしさも十分感じられます。ただ、Tr.1以外はガツンと来るようなものはありません。一部では不評のボートラですが、私は結構好きです。あぁいう遊び心のある曲が本編に入っていたほうが変化があっていいと思いました。(2021.3.8)
SYSTEMATIC CHAOS / DREAM THEATRE  
2007年の9th。明らかに二度と聴くことはない曲や編集で短くしないと今後聴く気になれないような曲がありますが、そこを除けばまぁ聴けるアルバムではないかと感じました。Tr.1がTransatlanticっぽくて良かったんですが、全体的にダーク&ヘヴィ路線ではあります。ただ、スロー過ぎないためか、私自身のプログレ耐性が上がったからなのか、思いの外聴けてしまいました。(2021.3.7)
CIDER 〜 Hard & Sweet / 川口千里  
2016年か2017年にこのアルバムで初めて川口千里を聴きましたが、なぜかレビューがなかったので改めて。3作目でメジャー・デビューとなり、前作同様海外RECではありますが、編成が一気にシンプルなギターレスピアノトリオになります。しかし演奏はスリリングで、曲も音質も良くVolを上げて聴きたくなるアルバムです。本人作の曲も実質3曲と増えてきています。(2021.3.6)
BUENA VISTA / 川口千里  
2014年発売の2nd。Youtubeで何曲か聴いていましたが、全曲聴けてなかったので改めてアルバムを購入。国産の1stに対し、録音も参加ミュージシャンも海外中心になっていて曲のクオリティも上がった印象です。反面、無難な感じもして、面白みはやや弱まったようにも感じます。とは言え、自身でも曲を提供しており、とても高校生のソロアルバムとは思えません。(2021.3.5)

THE ABSOLUTE UNIVERSE / TRANSATLANTIC  
7年ぶりの新譜は何と1枚もの(The Breath Of Life 65分)と2枚もの(Forevermore 91分)の2ヴァージョン。これまでもTransatlanticのアルバムは長すぎるイントロや間奏を編集で短くすることが結構あったので1枚の方で十分だと思っていましたが、2タイトルでも4000円程度だったので両方購入。まずは1枚の方を暗記するほど聴いてから2枚の方へ。これまでのアルバム同様最初からガツンと来るというより、数回聴くうちにいつの間にか頭の中で音が流れるようになってくるタイプです。両方聴いてみてわかったのは、どちらか一方にするなら2枚の方にすべしということ。1枚に収録されていない25分は必聴ですし、編集で削られるような部分もほとんどない内容の濃い作品です。個人的には1枚ものは不要だったように思いました。(2021.2.16)
FRAGILE / FRAGILE  
川口千里の1stでギターを弾いている矢堀孝一という人と菅沼孝三が組んだトリオ編成のインストバンドの1st。中古盤とYoutubeで5thまでひと通り聴いてみましたが、作り込まれた曲というよりスリリングな演奏集という感じで、繰り返し聴こうという気にはなれませんでした。ただ根強いファンがいるのか、その後合わせて11作リリースされています。(2021.2.8)
ANOMALY / ACE FREHLEY  
'89年のTrouble Walkin'以降のソロ作も聴いてみたくなり入手。曲調はライトからヘヴィまで様々ですが、全体的にはヘヴィな傾向で13曲というヴォリューム感もあり、一気に聴くには少々満腹感強めです。雰囲気のいいロックアルバムですが、決め手に欠けるのも確か。5年後の次作"Space Invader"も聴きましたが、似たような感じなのでレビューは省略。(2021.2.6)
SPACEMAN / ACE FREHLEY  
ORIGINS2作の合間にリリースされたソロアルバム。80年代終盤のソロ作3枚の雰囲気そのままで、声の変化のなさも含め30年という時間が全く感じられません。ラストの回転数が遅くなっていく部分はKISSの1stラストのBlack Diamondのエンディングを彷彿とさせていて、ニヤッとさせられます。なぜか1曲だけエディー・マネーの"I Wanna Go Back"がカバー曲として収録されているんですが、原曲はビリー・サテライトというバンドのものだったと20年以上を経て判明しました。(2021.2.6)
ORIGINS Vol.2 / ACE FREHLEY  
Vol.1の4年後にリリースされた2作目。選曲の好みもまさに1作目同様で微妙ながらTr.3、4、8というど真ん中もあり。1作目と違うのはキッスのカバーがBonus Trackの1曲のみという点。音の雰囲気も含めて1作目の完全なる続編です。変に過剰アレンジしていないので、'70年代の曲が今風のヘヴィな音で心地よく聴ける点が実にいいです。20年以上Mr.BIGの曲だと思っていた"(2021.2.5)
ORIGINS Vol.1 / ACE FREHLEY  
エースのカバーアルバム1作目。世代がちょっと違うので選曲がどストライクではありませんが、知らないバンドの曲はひとつもありませんでした。中でも3曲収録されているキッスのカバーがエースのVoということもあって新鮮でした。タイトルにVol.1とあるのは、最初から2作目以降ありきだったわけですな。(2021.2.5)
HOME / TRINUS  
TRINUSの2ndは5曲入りミニアルバムで、Late Flowersから2曲と新曲が3曲です。1stに比べるとインパクトに欠ける部分は否めませんが、渋いアルバムからの隠れ名曲がこの編成で聴けるのはファンとしてありがたい限り。新曲もTr.4は今後様々なアレンジで聴きたくなる期待の逸曲です。(2021.1.24)
SONGS FOR THE SLOW LIFE / TRINUS  
TRINUS名義の1stアルバム。矢吹卓の神3曲、それに加え新神3曲から1曲、それとアルバムタイトルにもなっている新曲という鉄板選曲に混じって見慣れない曲が2曲。何とExtreme、Racer Xのカバーが収録されているんです。この編成でこの2曲を演るという発想自体が既に神レベルです。この2曲は特に本人たちに聴いてもらいたい程、オリジナルとは違った魅力に溢れています。(2021.1.24)
A HOLE IN THE OCEAN / GIANLUCA FERRO  
矢吹卓さんから直々に参加アルバムでプログレハード系のものを紹介してもらえた3枚のうちの1枚。矢吹さんのMWS3で3曲参加しているイタリア人8弦ギタリストのアルバムで、矢吹さんはTr.9でソロを弾いています。音はざっくり言えばDTのインストVer.という感じで、好きな人は好きでしょうが、70分を超える収録時間の割に変化に乏しく、たまに聴くにはまぁいいでしょうが、アルバム通しではちと辛いです。(2021.1.18)
COLORS OF FOOL / 橘康博  
矢吹卓参加の2枚目でBは岡田治郎です。ロック系インストで比較的癖は少なめ、派手さはないものの曲調は多様でアルバムを通してでもすんなり聴けます。プログレ度は低いというかほとんどないと言ってもいいほど。2ndも出ているので、手に入るうちに買っておいた方がいいかも。(2021.1.18)
DESTINATION COLORS OF FOOL / 橘康博  
1stがなかなか良かったので、入手可能なうちにと購入してみたところ、思いの外名作でした。1stのような癖のあるメロディはなく、すぐに馴染めるリフやメロディばかりです。曲調もロック系で私好みです。こんな良作でも大手レーベルでもなく、Amazonマーケットプレイスで購入すると着物屋さんから送られてくるという謎の多い作品とも言えます。(2021.1.24)
VARIATION / ENIGMATIC DRIVE  
矢吹卓参加の3枚目は、Sax六角屋雄介、G國田大輔のユニットの2ndアルバム。こちらは癖強めでプログレ度高めですが、至って普通の曲も多数あります。1stはYoutubeで視聴できましたが、さらに癖強すぎで、魅力は感じられませんでしたが、こちらの2ndは矢吹さん参加でややソフトになった印象です。(2021.1.18)
FOUR COLORS / 神保彰  
KCJとの音楽談義で神保彰の話になりました。私にはCasiopeaとJimsakuのイメージしかありませんでしたが、実際はソロ名義のアルバムが非常に多いことを知りました。Youtubeでその大部分が聴けたのですが、多くは神保さんのイメージとはかけ離れたスリリングさとは無縁のBGMフュージョンでした。そんな中2007〜2009年発表の3枚は私がイメージする神保サウンドが聴けるものでした。(2021.1.17)
GET UP ! / 神保彰  
初期の10枚は爽やかなLAサウンドというイメージでした。10年のブランクを経てのFour ColorsとGet Up!はピアノトリオにギターを加えた編成でのライヴ感溢れる一発録りの作品で、特にFour Colorsは完成度が高いと感じられます。同時に音質も秀逸です。GET UP!の方はよりアグレッシヴな感じな曲が収録されていますが、やや単調な感じも受けます。(2021.1.17)
JIMBOMBA / 神保彰  
このアルバムは1曲めがアレなので、印象は余りよろしくなかったのですが、それ以外の曲はなかなかいい雰囲気です。演奏のスリリングさは上2作同様ですが、楽曲が単調なきらいがあり、繰り返しが多くちょっとくどい感じが無きにしもあらず。この時期をピークと感じているファンは少なからずいるようで、そのようなレビューもちらほら見られます。この後再びBGM路線、カバーアルバムへと進んでいくことになります。(2021.1.17)
MELODY CASCADE / 矢吹卓  
以前視聴した段階では地味めなのでスルーしていましたが、入手できなくなってからでは遅いのでと購入。代表曲はSouthern CrossとMorning Glory位ですが、逆に言えばこのアルバムにしか収録されていない曲が多いため、やはりこれも外せないわけです。Gで菰口雄矢が参加していますが、非常にしっとりした感じの演奏が意外でした。(2021.1.27)
MUSIC CONVERSATION / 矢吹卓  
TRIXの佐々木秀尚とのデュオアルバム。ピアノとギターのデュオということでW-KINGと同じですが、こちらの方がややおとなしめな印象。ギターはエレキとアコギの両方が使われています。W-KINGのライヴでおなじみのRoute 134や、MWSに収録されているMeat Loaf、さらにはMorning Glory、Passionも入っているのでこれまた外すわけにはいきません。(2021.1.17)
LATE FLOWERS / 矢吹卓  
矢吹卓の2作目で現在に至るまで唯一のピアノのみのアルバム。最初のうちは地味な印象が強く、余り聴くことはありませんでしたが、代表曲の中でも渋めなものが収録されていることもあり徐々に聴くようになりました。ピアノのみとは言え、演奏はかなり激しくハードでスリリングです。ファンとしては外せない1枚です。(2021.1.17)
SINGS A SONG WITH MULLIGAN! / ANNIE ROSS  
大晦日の朝、尊敬する青木裕司さん(河合塾世界史講師)の特番で流れていました。アニー・ロスという人のことは知りませんでしたが、バックをジェリー・マリガンとチェット・ベイカーが務めているとのことだったので、これもなにかのご縁とポチりました。非常に聴きやすい、古き良き時代のジャズという感じです。リリースは1988年ですが、録音されたのは1957〜8年です。久々にジェリー・マリガン・カルテットのアルバムも聴きたくなりました。たまにはこういうのもいいもんです。(2021.1.3)
THE ABSENCE OF PRESENCE / KANSAS  
こちらのアルバムもニックのツイッターをきっかけに存在を知り、即ポチ。新Vo加入後2作目で4年ぶりです。前作よりロック色が強めな印象で私としては歓迎すべき新作です。この方向性ならもっと頻繁にリリースしてもらいたい位ですが、次作があるとしても数年後でしょうし、これがラスト作になる可能性も少なからずあるわけなので、じっくり大事に聴いていきます。50年近く活動を続けた上にこのクオリティというのは驚異的ですし、こんなバンドは他に例を知りません。(2021.1.1)
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